鼻の病気について
副鼻腔炎

鼻腔(鼻の穴の中)の周りに、骨で囲まれた空洞があり副鼻腔といいます。
そこに起きた炎症が副鼻腔炎です。
症状は、鼻汁や後鼻漏、鼻閉、嗅覚障害、頭重感などが起こります。
鼻の炎症だけでなく、真菌(カビ)、虫歯なども副鼻腔炎の原因となることがあります。
鼻血
鼻、特に鼻腔からの出血のことです。
医学的には鼻出血と呼ばれます。
鼻出血の多くは、キーゼルバッハ部位という場所からのものです。
キーゼルバッハ部位は、鼻の真ん中の壁(鼻中隔)の前方の部分です。
この出血を止めるには、親指と人差し指で小鼻をつまんで圧迫するのが簡単かつ効果的です。

成人の鼻血では、高血圧の方や内服薬の影響によっても起こります。
血圧のコントロールが必要となる時があります。
中には鼻のできものからの出血もあり注意を要します。
よって耳鼻科用の内視鏡で注意深い観察を行う時があります。
鼻中隔彎曲症
鼻の穴を左右に分けている壁、鼻中隔が極端に曲がっている状態のことです。
成人ではどちらかに曲がっていることが多いですが、その程度がひどく、鼻づまりの症状が出現し日常生活に影響がある場合はが鼻中隔湾曲症と診断されます。
アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎(蓄膿症)があると、その症状はさらに強くなる傾向があります。
治療としては症状がひどい場合は、鼻中隔矯正手術を行います。
鼻中隔矯正手術では、曲がっている鼻中隔の軟骨・骨を取り除き、まっすぐ矯正します。
嗅覚障害

匂いがわからなくなる疾患を嗅覚障害と言います。
嗅覚障害は原因によって、呼吸性、末梢神経性、中枢性に分類できます。
呼吸性は、においの分子が嗅粘膜まで届かない状態です。
末梢神経性は風邪ウイルスなどによって嗅粘膜に障害が生じている状態です。
薬物で治療しますが、回復しないケースも見られます。
中枢性は脳腫瘍、頭部外傷、加齢などが要因のものです。
また嗅覚障害の原因として多いのが慢性副鼻腔炎(蓄膿症)も挙げられます。
手術でにおいの感覚も改善することがあります。